導入に関する4つの課題
STEM教育やSTEAM教育の導入についてはメリットも多いですが、導入するにはいくつか課題があり、その代表的な4つの課題を紹介します。
<導入に関する4つの課題>
・指導できる先生が不足
・家庭や地域による格差が大きい
・ICT活用の遅れ
・理数系に対する生徒の苦手意識が大きい
これら4つの課題がある事で、他先進国と比べて遅れをとっていると言わざるを得ないでしょう。
1.指導できる先生が不足
STEM教育やSTEAM教育を導入するにあたり、実践できる先生の数が圧倒的に不足していると言わざるを得ません。実際これらの教育はまだスタートしたばかりで、そもそもこの教育を受けてきた先生が現場にいないため指導に行き詰ってしまうという事が産まれます。
また先生の知識や能力によって授業の質が大きく左右される事も多く、研修を活用して指導する先生の知識と経験を増やしたり、成果を出しやすいICT教材を活用する事も課題の解消に向けた重要なポイントと言えます。
2.家庭や地域による格差が大きい
のちに説明するICT活用の遅れ(つまり端末やインターネット環境のこと)が教育の妨げになることが理由としてあげられていますが、これは各家庭環境や地域の格差によって大きな問題となっています。
例えばシングル世代や低所得世帯では、やはり端末を購入したりインターネット環境を整備するというのが難しいというところもあります。
3.ICT活用の遅れ
先に述べたようにスマートフォンやタブレット端末や安定した高速通信ができるインターネット環境が必要ですが、学校に備わっていないケースも多く、教育を円滑に進めることができません。
4.理数系に対する生徒の苦手意識が大きい
日本の小中学生の多くが国際平均と比べて理数系強化を苦手にしているという傾向があります。
STEM教育やSTEAM教育は数学や化学、技術、工学など理数系に関するものが多いので、潜在的に敬遠される可能性がないとも言い切れないのです。